2012年2月12日日曜日

「WAKABADAI SKY DRAGON 100mの向こう」その1




2011年9月23日~10月2日、横浜若葉台団地で「空の芸術祭」という、「空」と「ブータン王国」をテーマにしたアートプロジェクトが開催された。総合プロデューサーは日比野克彦。7人の日本人作家とブータンの作家1人を迎え、17000人が生活する若葉台の中で様々なプロジェクトが行われた。会期中にはブータン王国のティンレー首相も若葉台を訪れ、大きな盛り上がりを見せた。
作家の1人として芸術祭に参加した私は、ブータンの国旗に登場する龍をモチーフに、100mの長さDRAGONを作り、街を行進する「WAKABADAI SKY DRAGON」というプロジェクトを行った。以下の文章は、1ヶ月の滞在制作を記すために綴る、不定期連載の活動記録である。



「WAKABADAI SKY DRAGON」





「その1」

確か一昨年の秋頃だったと思う。日比野さんから横浜で芸術祭をするから作品を出してほしいと頼まれ、そこで初めて若葉台という土地の名を聞いた。その時はプロジェクトの具体的なプランはまだ殆ど何も無く、ブータン王国さえ構想に出て来て無かったように思う。ただ、「団地」「空」というキーワードが頭に残った。

時は経ち、昨年の5月。別のプロジェクトのミーティングで3331アーツ千代田に来ていた私は、偶然そこで行われていた「空の芸術祭」のミーティングに出くわした。そして、ただ何かを出品するだけだと伝えられていたプロジェクトの実行委員に、コアメンバーとして組み込まれてしまった。これから大変になりそうだと思いつつ、その後しばらくして、プロジェクトの進行具合を聞いてみる。すると9月末に本展が始まるはずなのに、7月の時点で作家やスタッフが誰も現地で活動できていない状況にあるという。
本番の為に土地と関係を構築してゆくべき時期にこれはまずいと、急遽7月いっぱい毎週末に若葉台に出向き、ワークショップを行うことに決めた。だが、考えてみれば私はこのかたワークショップなるものを開催した事が一度も無く、口触りの良さと、世間一般の認知度を頼りに、軽々しく「ワークショップの開催」等と表明してしまったが、その活動の実態は全く理解していなかった。とりあえず場を構え、作業を開き、成果を展示する。
それを継続していれば、土地との関係性ができてくるだろう。そんな安直な構想で、「空の芸術祭オープニングワークショップ」と題したワークショップは始まった。



第一回ワークショップの様子

ワークショップの内容としては、空に何かを掲げる事を目的とし、毎週異なったワークショップを開催するという構想のもと、帯状の布で大きな吹き流しを作るという「空のカーテン」。空の芸術祭を告知するための大小の「のぼり」を制作するワークショップ。即興で作ったお話を旗にする「えほんのはた」等を開催した。
3週連続でワークショップを行った最終週は、ちょうど若葉台の夏まつりと重なったので、祭りの会場にテントを開き、「空のカーテン」簡易ワークショップの開催と、これまでに制作して来た作品をグラウンドのバックネットや、櫓に展示し、本番の開催に向けての告知を中心に活動を行った。しかし、1ヶ月活動して僕の胸に残ったものは、場当たり的なものになってしまったなという、大きな反省の感触だった。

つづく…

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